南蛮漆喰と漆喰の違いは?
成分の違い
- 通常の漆喰
- 消石灰(しょうせっかい)にフノリなどの海藻糊を加えて練ったもの。
- 南蛮漆喰
- 通常の漆喰の成分に加え、山砂利(やまじゃり)や特殊なシリコン・防水材が配合されています。これにより、通常の漆喰よりも防水性や強度が高くなっています。
役割の違い(最大の違い)
- もっとも大きな違いは、屋根の「棟(むね)」作りにおける役割です。
- 通常の漆喰
- 「葺き土(ふきつち)」と呼ばれる土の土台の上に塗り、表面を保護するために使われます(土+漆喰のセットで使用)。
- 南蛮漆喰
- 「漆喰」と「葺き土」の両方の役割を1つで兼ね備えています。そのため、棟の内部に詰め込む土台としても、表面の仕上げ材としても使用されます(南蛮漆喰のみで完結)。
屋根に使用される南蛮漆喰の特徴
南蛮漆喰には、屋根の寿命を延ばし、雨漏りリスクを下げるための優れた特徴があります。高い防水性と強度 シリコンや防水材が含まれているため、雨水に強く、崩れにくいのが特徴です。
雨漏りに強い構造 従来の工法では、表面の漆喰が剥がれると中の「葺き土」が雨で流出して崩れる恐れがありました。しかし、南蛮漆喰は中身(土台)も水に強い素材のため、表面が多少劣化してもすぐに雨漏りには直結しません。
2色のバリエーション(白・黒)
- 見た目に合わせて使い分けられます。
- 白色
- 洋風のS形瓦など、漆喰の露出面が広い屋根によく使われます。
- 黒色
- 平板瓦など、漆喰があまり見えない屋根で影に馴染ませるために使われます。
近年のスタンダード 2000年代以降の瓦屋根工事では、耐久性の高さから通常の漆喰ではなく南蛮漆喰(商品名:シルガードなど)が標準的に採用されています。
南蛮漆喰は、従来の漆喰の弱点(防水性・強度)を補い、さらに土台の役割も果たす「進化版の漆喰」と言えます。これから屋根のメンテナンスや修理を行う場合は、南蛮漆喰の使用が推奨されます。