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屋根のビスが緩んでいたらどうする?原因と補修方法をわかりやすく解説

石倉 槙人

2026.04.11

コラム

屋根のビスが緩んでいたらどうする?原因と補修方法をわかりやすく解説

石倉 槙人

2026.04.11

築10年以上経過した住宅の屋根点検を行うと、「屋根のビスが浮いている」「固定が緩んでいる」といった状態が見つかることがあります。普段は見えない場所のため気付きにくい部分ですが、実は屋根のトラブルにつながる可能性がある見落とされがちなポイントです。ビスの緩みは屋根材だけの問題ではなく、固定方法や下地の状態が関係しているケースもあります。今回は、屋根のビスが緩む原因と適切な対処方法、費用の考え方についてわかりやすく解説します。

目次

1.ビスの役割

屋根のビスとは、屋根材や屋根の板金部材を下地に固定するための金物です。特に棟板金(屋根の頂部に取り付けられている金属部材)などでは、ビスや釘を使って固定されています。

 

ビスの主な役割は次の通りです。
●屋根材や板金を下地に固定する
●強風によるズレや飛散を防ぐ
●屋根の形状を安定させる

 

ビスはねじ構造になっているため、回しながら固定することで下地にしっかり食い込みます。一方で、釘は打ち込むだけの固定方法であるため、長い年月の中で抜けやすくなる傾向があります。
瓦屋根の多くの場合、ビスの頭には防水のためのパッキン(ゴム部材)が付いています。このパッキンが屋根材に密着することで、ビス穴から雨水が入りにくい構造になっています。
また、屋根の板金を固定している下地には「貫板(ぬきいた)」と呼ばれる細長い板が使われていることが多く、この部分がビスや釘を支える土台になっています。
 

2.劣化・不具合が起こる原因と仕組み

屋根のビスが緩む原因には、いくつかのパターンがあります。主に次の3つに整理できます。

 

・経年劣化
長年の風雨や温度変化によって、屋根材や固定金物は少しずつ動きを繰り返します。
この動きが積み重なることで、ビスや釘が少しずつ浮いてくるケースがあります。

 

・施工条件(釘で施工されている)
屋根の部位によっては、ビスではなく釘で固定されていることがあります。
釘は打ち込むだけの構造のため、振動や温度変化の影響で徐々に抜けやすくなる傾向があります。
そのため、築年数が経過すると釘が浮き、板金が緩んでしまうケースも見られます。

 

・下地(貫板)の劣化
屋根の板金を固定している貫板は、木材で作られていることが多い部材です。
長年の湿気や雨水の影響で劣化すると、ビスや釘がしっかり固定できなくなります。
イメージとしては、柔らかくなった木材にビスを固定している状態です。
この場合、ビスを締め直しても再び緩むことがあります。

3.放置した場合に起こりうるリスク

屋根のビスの緩みは小さな不具合に見えるかもしれません。しかし放置すると次のようなトラブルにつながる可能性があります。
●板金が浮いて強風でバタつく
●すき間から雨水が浸入する
●強風時に板金が外れるリスクが高まる
●下地の腐食が進行する
特に棟板金の場合は、固定が弱くなると風の影響を受けやすくなるため、台風などの強風時に問題が表面化するケースもあります。
 

4.適切な対処方法・メンテナンス・工事の選択肢

屋根のビスが緩んでいる場合、状態によっていくつかの対処方法があります。
・ビスの増し締め
軽度の緩みであれば、ビスを締め直すことで改善するケースがあります。

 

メリット
●比較的簡単な補修で対応できる
●費用を抑えやすい

 

注意点
●下地が劣化している場合は再び緩むことがあります。

 

・釘からビスへの交換
釘で固定されている場合、ビスへ交換することで固定力が向上するケースがあります。

 

メリット
●抜けにくくなり再発防止につながる
●板金の固定力が高まる

 

・貫板の交換(棟板金の補修)
下地の貫板が劣化している場合は、板金を一度外して貫板ごと交換する方法があります。

 

メリット
●下地から補修できるため長期的な改善が期待できる

 

屋根の状態によって適切な方法は異なるため、実際の状況を確認したうえで判断することが重要です。

5.見積・業者選びで注意すべきポイント

屋根のビス補修を検討する際には、見積書の内容をよく確認することが大切です。

 

・見積書で確認したいポイント
●ビスの増し締めなのか交換なのか
●釘からビスへ変更する作業が含まれているか
●貫板交換の有無
●作業範囲(棟のみか、屋根全体か)

 

また、屋根は地上から状態が見えにくい場所です。
点検時の写真を提示してくれる業者であれば、状況を確認しながら判断しやすくなります。
単純にビスを締めるだけでよいのか、それとも下地の補修が必要なのかを見極めることが重要です。

6.まとめ

屋根のビスの緩みは、経年劣化だけでなく、釘による施工や下地の劣化が原因になっていることもあります。
小さな緩みに見えても、放置すると板金の浮きや雨水の浸入につながるケースがあります。
対処方法は、ビスの締め直しから下地交換までさまざまです。屋根の状態によって適切な方法は変わるため、まずは現状を正しく確認することが大切です。
屋根は普段目にすることが少ない部分です。築年数が経過している場合や、長く点検をしていない場合は、一度状態を確認しておくと安心です。早めの点検が安心につながります。

 

 

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【資格】2級建築士、建築板金一級技能士、瓦ぶき一級技能士、第2種電気工事技士ほか
【監修者のプロフィール】山本瓦工業株式会社/株式会社外装リフォーム豊橋 代表取締役 山本武司(瓦屋根工事技士)