「塗装しても大丈夫?」サーラ住宅で失敗しやすい外壁・屋根リフォームのチェックポイント
2026.04.28
コラム
「塗装しても大丈夫?」サーラ住宅で失敗しやすい外壁・屋根リフォームのチェックポイント
2026.04.28
高性能・高品質なサーラ住宅にお住まいの方、築15〜20年を経過したあたりから「そろそろ外壁塗装の時期かな」と感じている方も多いのではないでしょうか。
ただ、見た目の劣化だけで判断してしまうと、見落としやすい重要なポイントがあります。
サーラ住宅の屋根材、外壁材の施工方法(納まり)と塗装前に確認しておくべき注意点がいくつかご紹介いたします。
1.対象となる建材・部位に関する基礎知識
サーラ住宅に限らず、外装メンテナンスで重要になるのは以下の3つです。
・外壁
雨や紫外線から建物を守る役割があります。一般的に10〜15年ほどで外壁塗装メンテナンスが検討されます。
・シーリング(目地)
外壁材同士のすき間を埋めるゴム状の材料です。防水性とクッション性を担っており、ひび割れが起きると雨水が侵入しやすくなります。本来は約1cm四方の厚みを確保して施工されるのが理想です。
・屋根材
住宅の最上部で雨風や紫外線の影響を直接受ける部分です。種類によっては塗装で保護できますが、素材自体の耐久性によっては塗装に適さないケースもあります。
2.サーラ住宅でよく見られる注意すべき構造ポイントと対策
サーラ住宅でご相談の多いポイントには、いくつか共通した傾向があります。
・ベランダ下の構造
ベランダの下端が2段になっているデザインは意匠性が高い一方で、外壁サイディングの内部に浸入した雨水の逃げ道が少ない構造になっています。
ベランダの軒天(裏側)に雨染みが現れている場合は、雨漏りが発生している可能性が高いので塗装の前に原因調査が必要です。

軒天材の剥がれや茶色いシミが見られる場合は、外壁サイディングの目地やジョイント部分から雨水が浸入し、外壁内部(下地材)に腐食などが起きている可能性があるため、場合によっては外壁サイディングの張り替え、下地の交換が必要になるケースもあります。
・シーリングの厚み不足
本来、外壁の目地は幅10㎜×深さ10㎜程度の厚みでシーリングを充填できるように施工されます。
しかし、外壁サイディングの柄(凹凸)の深さによっては塗り代(しろ)が薄くなる部分が発生し、シーリングの厚みをメーカー規定通り確保できていない場合があります。

写真のように規定の厚み以下の目地の場合、シーリングを打ち替えてもすぐにひび割れや剥がれが再発し、何度もメンテナンスが必要になる傾向があります。
目地部分に使用しているハットジョイナー(画像でブルーの剥離材が貼られている部材)というシーリングの下地部材を交換しなければこの問題は解決が難しく、そのまま外壁を塗装してもシーリングが先に劣化してしまいます。
*ハットジョイナーには高さの種類があり、外壁サイディングの厚みなどに合わせて選定する必要があります。写真のような症状が出ている場合、ハットジョイナーの高さが適切でない(高い)ため、シーリングの厚みが十分に確保出来ていないと考えられます。
そのような場合は、外壁の張り替えやカバー工事といった方法が検討されます。
特に外壁カバー改修は、既存の外壁の上から新しい金属製の外壁材を施工するため、外壁が新しくなり、断熱性・防音性の向上に併せ、目地シーリングの問題も改善できるメリットがあります。

ただ、カバー改修では窯業系サイディングを使用することができないため(重量の関係上)、窯業系外壁サイディングの風合いがお好みの場合は張り替えが適しています。
・屋根材の特性
2000年前後に建てられた住宅では、「塗装に適さない屋根材(無石綿化により強度不足の屋根材)」が使われているケースがあります。
屋根材自体の耐久性・強度が低く、塗装してもすぐに層間剝離や屋根材の割れが発生してしまう可能性が高いです。

このような屋根に塗装を行うと、
塗装 → 割れ → 補修 → 再塗装(短期間)
という流れを繰り返すことになり、結果的にメンテナンスの回数が増えてしまいます。
見た目はきれいになっても、根本的な強度は改善されないため注意が必要です。
このような場合は、塗装ではなく屋根カバー工事または葺き替えが適しているといえます。
3.放置した場合に起こりうるリスク
これらの症状を放置すると、以下のようなリスクがあります。
・雨漏りが原因でベランダ下の軒天が脱落

・雨漏りが原因による外壁内部や下地材の腐食

・シーリングの再劣化による補修の繰り返し
・屋根の強度不足による割れや脱落

・結果的なメンテナンス費用の増加
屋根材の場合、見た目に大きな変化がなくても、内部で劣化やクラックなどが進行しているケースもあるため注意が必要です。
4. 見積・業者選びで注意すべきポイント
工事を検討する際は、以下の点を確認しましょう。
・ベランダ下や軒天の状態まで確認しているか(染み、変色はないか)
・シーリングの厚みや施工条件について説明があるか(剥がれ、劣化)
・屋根材の種類と塗装の可否が明記されているか(無石綿屋根材)
・塗装以外の選択肢(カバー工事など)も提示されているか
よくあるのは、問題の根本に触れず「塗装のみ」を提案されるケースです。
せっかく高品質・高性能なサーラ住宅を購入されても正しく定期メンテナンスを行わないと、建物寿命が想定より短くなってしまう可能性があります。
5.まとめ
サーラ住宅はデザイン性に優れ、高性能な建物ですが、屋根材、外壁の納まりの特徴を理解した上でメンテナンス方法を選択する必要があります。
特にベランダ周りやシーリング、外壁材、屋根材については、塗装前の確認がとても重要です。
見た目だけで判断せず、建物の状態を正しく把握することが、無駄な工事(間違ったメンテナンス)を防ぐことにつながります。建物に合ったメンテナンスを選ぶことで、安心して長く住み続けることができます。
まずは現状を知るための点検から始めてみてはいかがでしょうか。
早めの確認が、将来の安心につながります
塗装専門店では心配な方は、サーラ住宅の屋根、外壁の施工・納まりに関する知識と施工実績が豊富なスマートルーフへ是非一度ご相談ください。
🏠 このコラムは「山本瓦工業グループ/株式会社外装リフォーム豊橋」が監修しています
私たちは創業98年の歴史を持つ屋根外装リフォーム専門工事会社です。
【社名】株式会社外装リフォーム豊橋
【許認可】建設業許可 愛知県知事許可(般−4)第5300号 屋根工事業/板金工事業/塗装工事業/建築工事業
【在籍資格者】2級建築士、建築板金 一級技能士、瓦ぶき一級技能士、第2種電気工事技士ほか
【監修者のプロフィール】山本瓦工業株式会社/株式会社外装リフォーム豊橋 代表取締役 山本武司(瓦屋根工事技士)