カバー工法と葺き替えはどちらが良いの?|豊橋市・豊川市で屋根リフォームのことならスマートルーフ
2022.12.24
コラム
目次
1.カバー工法って何?
屋根・外壁のリフォーム工事プランでよく聞く「カバー工法(改修)」とは、既存の屋根材や外壁材を撤去せずに、その上から「重ね貼り」する工法のことを言います。
2006年以前に製造された屋根材(スレート系)や外壁材には「アスベスト(石綿)」を含有している製品が多く、現代社会ではその「アスベスト(石綿)」に関する法規制が強化され、撤去作業コストや処分費はかなり高額になっています。そこで、その「アスベスト(石綿)」を含有した製品を撤去処分せずにリフォームをする工法が誕生し、その代表的なものが「カバー工法」です。
「カバー工法」の施工が可能な屋根材や外壁材は限定されます。
屋根材では彩色石綿スレート板(俗に言う「カラーベスト」)や波型スレート、折板屋根、アスファルトシングルなどは「カバー工法」でリフォームが可能ですが、窯業系やコンクリート製の瓦、金属横葺き屋根材など屋根材同志の重ね部分の段差が大きい製品は「カバー工法」の施工が不可能なケースが多いです。
外壁材も同様に凹凸の大きい製品や、大手ハウスメーカーのプレハブ工法の外壁は下地の構造や工法自体が特殊なため、カバー工法が出来ないケースがほとんどです。
2.葺き替えとは?
「葺き替え(ふきかえ)」と、既存の屋根材を撤去して新しい屋根材を施工する工法のことを言います。屋根材の寿命は素材により大きく異なりますが、一般的に20〜30年と言われています。陶器瓦の様に屋根材自体の寿命が30年以上であったとしても、その下に施工してある「ルーフィング」と言われる防水シート(下葺き材)は30年も経過すれば、ボロボロになって防水機能を失っていることも多く、「葺き替え」が必要であると判断されるケースも少なくありません。
また雨漏りにより屋根下地(野地板、野地合板)が腐食している可能性がある場合などはカバー工法は不向きなため「葺き替え」をされることをオススメします。屋根下地が腐食している場合には、カバー工法が施工出来ない場合もあります。
外壁で例えると「張り替え」が同じようなイメージになります。
3.カバー工法のメリットとデメリット
「カバー工法」「葺き替え」のどちらを選ぶかは、それぞれのメリット・デメリットや既存屋根材・外壁材の劣化状態、雨漏りの有無など踏まえ、総合的に判断すると良いでしょう。
「カバー工法」のメリットとして主に挙げられるのは<コストダウン>と<工期短縮>です。葺き替えに比べ、既存製品の撤去作業費と産廃の収集運搬処分費が大幅に削減でき、その工程が省略できることで工期も短くなります。特にアスベストを含む製品となるとその撤去・処分費はかなり高額になりますので、メリットは大きいと思われます。
ただし、令和4年4月1日以降に着工する一定規模以上の解体・改造・補修工事について、アスベストの有無に関わらず、アスベスト調査結果の報告が必要になり、アスベスト含有製品の取り扱いに関する規制がより厳格化されたため、事前の調査コストを含め「カバー工法」の一部でもその対応のために施工コストがアップしました。
では「カバー工法」のデメリットは何でしょう。
1番目に挙げられるデメリットは「屋根下地の状態が確認出来ない」という点です。既存の屋根材を撤去しない為、屋根材の裏側に当たる部分の状態を直接確認することが出来ません。簡単に申し上げますと、雨漏りなどによる屋根下地の腐食が発見できない場合があるということです。その場合、カバー工法用の屋根材を固定するビスなどの強度にも影響が出てきます。
では、屋根下地が腐食しているかどうかをどのように判断しているのでしょうか。
その判断方法には各社様々な見解があると思われますが、多くの施工業者は見た目に屋根材の破損やズレがなかったり、屋根材に足で荷重をかけて沈む部分がないこと確認して異常が発見出来なければ良しとしています。
当社では同様の判断も行なっていますが、併せて屋根調査時や契約前に天井裏(小屋裏)調査やサーモグラフィによる雨漏り調査を実施していますので、屋根下地の腐食や室内から気付かなかった雨漏りを発見できるような対策を取っております。
施工時のビスの固定強度に影響を及ぼすような屋根下地の腐食は小屋裏から発見出来ることがほとんどです。
また当社ではカバー用屋根材を施工する前に既存屋根材の上に「片面粘着ルーフィング(防水シート)施工」を行なう工法を標準仕様としていますので、葺き替え時のように下葺き材が交換出来ないと言うデメリットは解消しています。
他のデメリットとしてカバー改修用の製品は一般品(新築用)より多少は種類が限定的で割高であったり、軽量化がされていると言われていますが屋根重量は少なからずプラスされます。
屋根重量に関しては専門家による判断が大切になりますので、必ず確認してもらうことをオススメします。
4.葺き替えのメリットとデメリット
続いて「葺き替え」のメリットとデメリットについてお話しします。
「葺き替え」のメリットは屋根材と下葺き材(ルーフィング)を新品に交換、場合によっては屋根下地も張り替えや補強が出来るため、非常にクオリティの高い屋根リフォームが可能な点です。ほぼ最新の新築建物と同様の屋根工事が可能な点は魅力だと思います。高耐久・高性能な下葺き材(ルーフィング)や屋根材を最新の防災工法で施工することで、葺き替えを行うことで長期間に渡ってメンテナンスフリーの屋根を手に入れることが可能です。
屋根材や工法によっては軽量化を図ることも可能で、建物の耐震性にも良い影響を与えるでしょう。選択出来る屋根材のバリエーションもカバー工法用の屋根材に比較して圧倒的に種類が多いので、色以外のイメージチェンジをすることも大きなメリットと言えるでしょう。
では「葺き替え」のデメリットは何でしょう。やはりコストです。
既存屋根材の撤去手間、産廃の収集運搬処分費はトータル費用の中で大きなウェイトを占めます。
特にアスベスト含有製品の場合はそのウェイトはさらに大きくなっています。ただし、カバー工法もこのコストは一時的な削減であっていずれ解体もしくは葺き替えする場合にその費用は負担をすることになります。ですから、リフォームをする際に「あと何年この屋根を使用したい」「あと何年この建物に住みたい」などのライフプランを定め、長期目線で計画することも良いかもしれません。
前述の「カバー工法」そして「葺き替え」は屋根の全面改修の代表的なリフォームメニューです。
他にも屋根塗装など一時的なメンテナンスプランもあります。それぞれのメリット・デメリットを踏まえながら屋根リフォームの専門店に相談の上、最適なプランを見つけていただきたいと思います。
5.創業95年以上の屋根リフォーム専門店「スマートルーフ」へお任せください!
豊橋市の屋根リフォーム専門店「スマートルーフ」は創業95年の山本瓦工業グループです。
屋根工事を中心に、板金工事、防水工事、外壁工事、塗装工事など外装工事専門会社で、太陽光発電システム工事も15年以上前から主力事業の1つとして取り組んでおります。
山本瓦工業にはかわらぶき技能士、建築板金技能士など専門技術者や瓦屋根工事技士、瓦屋根診断士などの施工管理者、そのほかに2級建築士や第2種電気工事士なども在籍し、専門性の高い技術者が高品質な外装工事を提供しています。
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