豊橋市 トヨッキー

セキスイ瓦、ナショナル瓦屋根の耐用年数、メンテナンス、葺き替え時期、見積チェックポイント

山本 武司

2025.04.02

コラム

セキスイ瓦、ナショナル瓦屋根の耐用年数、メンテナンス、葺き替え時期、見積チェックポイント

山本 武司

2025.04.02

住宅の屋根の寿命はその屋根材によって異なりますが、およそ築後30〜50年が1つの目安となります。
その差は屋根材の違いだけではなく、定期的なメンテナンスや雨漏りの有無、周辺環境によって違いが出てきます。

ここではセキスイ瓦、ナショナル瓦の葺き替え時期の目安やメンテナンス方法、費用、見積の注意点についてお話ししたいと思います。

目次

1.【セキスイ瓦、ナショナル瓦】の耐用年数

セキスイ瓦

 
セキスイ瓦とは1970年ごろに発売された軽量セメント瓦で金属瓦棒葺き屋根のカバー工法が可能な屋根材として広く普及しました。「セキスイかわらU」が代表的な製品で2007年まで販売されていました。

 

1970年の発売から1990年まではアスベスト(石綿)の含まれた製品が販売されていましたが、1990年以降は無石綿化され再販売されていました。

 

圧型スレートに塗装を施したセキスイ瓦の耐用年数は、10年毎に塗装などのメンテナンスを繰り返した場合で20〜30年程度の耐用年数が見込まれていましたが、1990年に無石綿化された製品は強度に問題があり、自然にヒビ割れを生じるなどの症状が多く見られました。

 

販売終了(2007年)時期に施工された製品も約18年程度の年数が経過していますが、強度不足からひび割れなどを生じている可能性が高く既に寿命を迎えていると考えて良いでしょう。

 

ナショナル瓦

ナショナル瓦は1983年に「ニューウェーブI」、1994年に「ニューウェーブII」が発売され、両製品とも2003年に販売終了となっています。

 

波型スレート瓦の一種で「セキスイかわらU」と形状が似ており、こちらも金属瓦棒葺き屋根のカバー工法に対応していました。「ニューウェーブ」も「セキスイかわらU」の初期製品と同様にアスベストが含まれています。無石綿製品ではなかったためひび割れが多発した事例はありませんが、塗膜の劣化により含水率が高まると製品強度も低下するため、現在まだ使用されている製品はすでに寿命を迎えていると考えて良いでしょう。

2.【セキスイ瓦、ナショナル瓦】のメンテナンス方法


セキスイ瓦「セキスイかわらU」、ナショナル瓦「ニューウェーブI・II」で現在まだ使用されている製品については、葺き替えが必要です。製品本体の寿命が過ぎていたり、ひび割れなどの症状が見られることが多く、塗装などのメンテナンスはお勧めできません。

3.【セキスイ瓦、ナショナル瓦】の葺き替え時期


2で説明した通り、全ての製品がすでに寿命を迎えておりますので、ひび割れや塗膜劣化が見られた場合には早い時期に全面葺き替えをお勧めいたします。

4.【セキスイ瓦、ナショナル瓦】見積のチェックポイント

セキスイ瓦「セキスイかわらU」、ナショナル瓦「ニューウェーブI・II」の葺き替え見積では下記事項のチェックをしましょう。

 

 

①撤去する【セキスイ瓦、ナショナル瓦】にアスベストが含まれているか製造年でチェック(メーカーHP)をし、アスベスト含有製品の場合は適切な撤去方法・収集運搬処分が必須となります。アスベスト製品の取り扱いは法律で定められているので、不適切な処理は違法となりますので要チェックです。(業者選びの重要なポイント)

 

②【セキスイ瓦、ナショナル瓦】はカバー工法で施工されている場合が多いため、製品の下に建築当初の屋根材(おそらく金属瓦棒葺き屋根または化粧スレート)が残っていますので、それらの撤去処分費が必要になります。その費用が見積に計上されていない場合は工事中に追加になる可能性があるため、チェックが必要です。

 

③【セキスイ瓦、ナショナル瓦】の多くは非常に緩い勾配(傾斜角度)で施工されています。つまり水捌けが悪かったり軒先から屋根材の裏側へ雨水がまわっていて、屋根下地が腐食しているケースが散見されます。その場合、屋根下地(野地板、垂木など)を交換する必要があります。事前調査でしっかり調べたり、工事中に腐食が発見された場合に発生する追加費用もある程度、想定しておく必要があります。

 

④葺き替えにお勧めの屋根材は「立平(たてひら)葺き」と呼ばれる緩勾配対応のガルバリウム鋼板屋根材です。

既存屋根の勾配(傾斜角度)にもよりますが、【セキスイ瓦、ナショナル瓦】が施工されている屋根は緩い勾配(傾斜角度)であることが多く、この「立平(たてひら)葺き」がお勧めです。他にも金属横葺き屋根材やスレート瓦(カラーベスト)なども勾配によっては施工可能ですが、使用可能最低勾配を満たしているか確認してから選定するようにしてください。

 

 

その他にもチェックが必要な項目がございますので、現地調査・見積依頼は知識や施工実績が豊富な屋根専門業者に必ずご相談ください。

 

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