アスファルトシングル屋根とは?長所・短所をメンテナンス方法と共に解説!
2024.04.01
コラム
アスファルトシングルとは
アスファルトシングルとは、ガラス繊維にアスファルトを染み込ませ表面に色のついた砂や石粒をコーティングした屋根材です。
特にアメリカでは広く普及しています。
アメリカの一戸建ての8割はアスファルトシングルを使用していると言われるほどです。
瓦や金属の屋根材とは圧倒的に異なる点は、その形状にあります。
シート状になっていて、ハサミやカッターで切れるほど柔らかいです。
また価格もガルバリウム鋼板より低く、比較的手頃です。
アスファルトシングルの特徴
アスファルトシングルの長所
デザイン自由度が高い
アスファルトシングルはカラーバリエーションが豊富で、濃淡をつけたデザインも可能なためデザインの自由度が高いです。
色褪せ・錆びが発生しない
アスファルトシングルは、セメント瓦やスレートのように色褪せが発生しません。
なぜならアスファルトシングルは元々塗装が施されていないためです。
塗装ではなく、表面の石粒で色付けしています。
また金属製ではないためトタンやガルバリウム鋼板のように錆びも発生しません。
耐震性が高い
アスファルトシングルは、屋根材の中でも軽量なため耐震性が高いです。
(ガルバリウム鋼板も同様の理由により耐震性が高いです。)
屋根材が重たい方が住宅全体で見たときに頭でっかちな構造となるため地震の影響が大きく、反対に軽量である方が揺れに強いと言えます。
(一概に屋根が重たい方が地震に弱いというわけではなく、住宅の構造に合わせた屋根材選びが重要です。)
曲線的な屋根形状にも対応
アスファルトシングルはシート状の屋根材であるため、様々な形状の屋根に対応が可能です。
単に複雑なだけであれば、瓦を用いた入母屋屋根を代表例として、アスファルトシングル以外の屋根材でも施工することができます。
ただ最も屋根材を選ぶ屋根形状が、アーチ屋根やかまぼこ屋根と呼ばれる曲線的な屋根形状です。
シート状の柔らかい屋根材故に曲線的な屋根形状にも対応することができます。
防水性が高い
屋根には、雨の浸入を防ぐために、屋根材の下地としてルーフィングという防水シートを敷設します。
屋根の防水上非常に重要な建材ですが、近年よく使われるものはアスファルトルーフィングといいます。
このアスファルトルーフィングとアスファルトシングルは、造りがよく似ています。
つまり、アスファルトシングルはまるで防水シートを二重に貼ったようなものなので、防水性が高いと言われています。
施工難易度が低い
アスファルトシングル屋根は日本ではまだまだ少ないです。
しかしながら、施工できる業者を比較的選ばない屋根材と言えます。
そのため、施工費用を比較的抑えることが可能です。
アスファルトシングルの短所
経年劣化で表面の石粒が落ちてくる
アスファルトシングルが経年劣化すると、表面の石粒が落ちてくることがあります。その石粒は剥がれ落ちることを想定した防水性や耐久性に影響しない余剰材です。
よって耐久性に大きな影響はないものの、落下した石粒が雨樋に詰まるなどのトラブルが発生することもあります。
築年数の経過したアスファルトシングル屋根においては、定期的に掃除を行うことをおすすめします。
強風で飛散するリスクがある
台風などで強風が発生した際、屋根材が飛散してしまうリスクがあります。
飛散リスク自体はどの屋根材にも共通しているものの、アスファルトシングルは特に薄く軽いため強風の影響でめくれてしまうリスクが他の屋根材に比べて高いです。
大型台風の直後は特に、めくれが発生していないか確認した方が良いでしょう。
アスファルトシングル屋根のメンテナンス
耐用年数は30年以上
アスファルトシングルの耐用年数は30年以上と言われています。
屋根材の寿命がきてしまった場合は、葺き替えによるリフォーム工事を行いましょう。
屋根材の寿命がまだきていないうちにリフォームを行う場合は、状態によってはカバー工法も可能です。
葺き替えとカバー工法の違いについては、以下の記事をご覧ください。
耐用年数の長い瓦屋根においても20年に1回程度は漆喰やルーフィングなどのメンテナンスを行う必要があるため、大きな工事の頻度は大差ないでしょう。
尚、瓦屋根における漆喰のメンテナンスについては以下の記事で解説しています。
瓦屋根の経年劣化といえば!「漆喰(しっくい)」の役割と劣化について解説
定期点検や部分補修
上述の通り塗装の必要もないため比較的メンテナンスの手間はかからないものの、定期点検や適宜補修などは行った方が良いです。
強風などで剥がれが発生してしまった場合は、専用の接着剤を使用して部分補修を行うことができます。
比較的手軽な工事で部分補修を行える点もアスファルトシングルの良い点です。
雨漏りリスクが低いとはいえ剥がれを放置していると雨漏りに発展する恐れもあるため、気づいたときに迅速な対応を行うことをおすすめします。
耐久性と費用のバランス
耐久性の基準について
耐久性と一口に言っても「寿命が長い」「雨漏りリスクが低い」「地震に強い」「錆びに強い」「衝撃に強い」など測る基準は様々です。
ここでは純粋な耐用年数と、耐震性に焦点を当てて比較していきます。
一概にどの屋根材が最も良いと判断できるものではないため、ご自身の求める基準に沿っている且つご予算に合うものを選ぶことが大切です。
いくつか代表的な屋根材を例に、以下の通り各項目の比較一覧を出しました。
各項目の比較一覧
耐用年数
瓦>>ガルバリウム鋼板≧アスファルトシングル、スレート
※ただし瓦の中でも粘土瓦とセメント瓦では耐用年数が異なります。セメント瓦であればスレートなどと同程度です。
屋根材ごとの重量
ガルバリウム鋼板>アスファルトシングル>スレート>瓦
※一概に軽い=耐震性が高いというわけではありません。
工事費用
スレート、アスファルトシングル>ガルバリウム鋼板>瓦
※工事費用の低いものから順に並べています。
※工事頻度は加味していないためコストパフォーマンスとは別の話です。
まとめ
アスファルトシングル屋根は現在日本ではシェア率が低いものの、価格を抑えた施工が可能です。
補修も比較的簡単に行えます。
洋風イメージの屋根を希望されている方には、ぴったりなデザインです。
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