次世代の金属屋根材「SGL鋼板」の特徴をガルバリウム鋼板と比較しつつ紹介
2024.07.09
コラム
ガルバリウム鋼板の特徴
ガルバリウム鋼板の特徴については、以下の記事をご覧ください。
ガルバリウム鋼板製の屋根材は金属屋根材でありながら耐食性の高い(錆びにくい)屋根材です。
これまで主流であったトタン屋根の弱点を大幅に改善した屋根材と言えます。
なおかつ軽量で、耐震性も高いです。
耐用年数は25~40年程あります。
石粒付き鋼板と呼ばれる、天然石のチップが表面に付着したタイプのガルバリウム鋼板製の屋根材であれば耐用年数はより長く、30~50年程にもなります。
SGL鋼板の特性
マグネシウムの加わったメッキ鋼板
SGL鋼板製の屋根材とは、ガルバリウム鋼板をさらに改良してつくられた金属屋根材です。
ガルバリウム鋼板はメッキ鋼板で、鋼板に亜鉛やアルミなどのメッキで加工を施しています。
このメッキにマグネシウムを加えることで耐食性をさらに向上させた金属屋根材が、SGL鋼板です。
自己修復作用
メッキを超えて鉄部に達する傷が生じると、各種鋼板では亜鉛の「犠牲防食作用」という腐食を防ぐ作用が働きます。
更に、SGL鋼板とガルバリウム鋼板では、亜鉛リッチ相が三次元網目構造に沿って溶出し、消耗が遅くなります。
この空隙にアルミ系酸化生成物が充填され、自己修復作用によりめっき層の耐久性が向上します。
SGL鋼板は、亜鉛リッチ相にマグネシウムが共存するため、より強力な保護皮膜が形成され、特に切断端部や傷部で高い耐久性を発揮します。
SGL鋼板のメリット
塩害リスクが低い
通常、海岸付近では金属屋根材の使用は推奨されません。
塩分を含む潮風が、屋根の錆びを加速させるためです。
そのためガルバリウム鋼板製の屋根材では、海岸から5㎞以内に使用する場合メーカーの保証対象外となります。
海岸から5㎞圏内ではガルバリウム鋼板製の屋根材はすぐに錆びてしまうためです。
しかしSGL鋼板製の屋根材であれば耐食性が高いため、海岸から5㎞以内ではなく500m以内が保証対象外となります。
屋根材の塩害については、以下の記事で詳しく紹介しています。
海岸付近は塩害に遭いやすい!塩害の被害事例やリスクの低い屋根材を紹介
長寿命でメンテナンスコストが低い
SGL鋼板製の屋根材は、その優れた耐食性と自己修復作用により、通常の金属屋根材に比べて非常に長い耐用年数を誇ります。
具体的には、通常のガルバリウム鋼板よりも約3倍の耐食性を持ち、30~50年の耐用年数が期待されます。
これにより、メンテナンスの頻度とコストが大幅に削減され、長期的なコストパフォーマンスが向上します。
優れた加工製
SGL鋼板は、ガルバリウム鋼板を踏襲しためっき構造を持っているため、ガルバリウム鋼板と同等の加工性を有しています。
その為、建築外装材はもちろん、幅広い用途で利用されています。
住宅だけではなく商業施設、公共施設まで対応可能となっており、今後の利用拡大が見込まれます。
屋根材の耐用年数の比較
屋根材ごとの耐用年数を比較すると以下の通りです。
瓦:50年以上
スレート:20~25年
アスファルトシングル:20~30年
ガルバリウム鋼板製の屋根材:25~40年
SGL鋼板製の屋根材:30~50年
このように、耐用年数の長さでは瓦が最も優れています。
しかしSGL鋼板も、上述した通り最大限寿命を伸ばすことで50年近く使用することができます。
耐用年数を伸ばす為には、定期的にメンテナンスを行うことが大切です。
まとめ
SGL鋼板は、ガルバリウム鋼板の耐久性をさらに向上させた次世代のメッキ鋼板です。
非常に耐久性の高い金属屋根材と言えます。
耐食性が高く錆びにくいため、海岸付近でも使用することができます。
SGL鋼板製の屋根材に限っては、海岸から500m以上離れていればメーカーの保証対象です。
またガルバリウム鋼板製の屋根材と同様、軽量で耐震性にも優れています。
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