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太陽光パネルは自宅屋根以外にも設置できる!ソーラーカーポートとはなにか

山本 武司

2024.10.21

コラム

ソーラーカーポートのメリットや注意点

太陽光パネルは自宅屋根以外にも設置できる!ソーラーカーポートとはなにか

山本 武司

2024.10.21

太陽光発電システムは電気代節約や環境保護の観点から注目を集め、地域によっては導入費用の補助金も設定されています。太陽光パネルを住宅の屋根に設置し発電を行うことが一般的ですが、カーポートの屋根に設置するという方法も近年人気です。太陽光パネルを設置したカーポートを「ソーラーカーポート」と言います。本記事では、ソーラーカーポートのメリット・デメリットや設置にあたっての注意点を紹介します。

目次

カーポートと太陽光パネル

カーポートとは

カーポートとは、簡単に言うと車庫のことです。ガレージと混同されることも多いですが、屋根と柱で構成される簡易的な車庫がカーポート、屋根と3方向以上の壁で覆われている車庫がガレージと捉えてください。ガレージに比べると設置のハードルが低く、大切な車を鳥の糞や雨・PM2.5・黄砂・火山灰など汚れから守ることができます。

太陽光パネル

屋根一体型と屋根置き型

屋根一体型と屋根置き型

太陽光パネルとは、太陽光発電システムの一部として屋根の上に設置するパネルのことです。太陽光をエネルギーに、電力(直流電力)を発電します。この直流電力をパワーコンディショナーが交流電力に変換することで、家庭で使用できる電力になります。
太陽光パネルには大きく分けて2つのタイプがあり、ひとつは「屋根一体型」でもうひとつは「屋根置き型」です。屋根一体型は屋根材と太陽光パネルが一体になったもので、屋根置き型は普通の屋根材の上に太陽光パネルを設置するものです。2つのタイプについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
【太陽光パネルについて】屋根一体型太陽光パネルのメリットとデメリット

鳥の糞尿汚れは劣化のもと

鳥の糞尿汚れは劣化のもと

太陽光パネルの状態は、発電効率に大きな影響を与えます。鳥の糞尿汚れなどで発電効率の低下を引き起こすことがないよう、予防策を講じ定期的にメンテナンスを行うことが大切です。太陽光パネルにおける鳥害については、以下の記事で詳しく紹介しています。
太陽光パネルと屋根材の間に鳥の巣が!【放置厳禁】鳥による被害とその対策

ソーラーカーポートとは

太陽光パネルを設置したカーポート


ソーラーカーポートとは、屋根に太陽光パネルを設置したカーポートのことです。自宅にもカーポートにも太陽光パネルを設置する方もいますが、自宅には設置せずカーポートのみに太陽光パネルを設置する方もいます。自宅の外観を変えたくない場合や自宅の屋根形状が太陽光パネルの設置に向かない場合などに、ソーラーカーポートを選択する方も多いです。

耐久性の高い屋根材が必要

ソーラーカーポートの屋根には、太陽光パネルの重さに耐えるだけの耐久性が必要です。屋根一体型の太陽光パネルであれば関係ないものの、あとから屋根置き型の太陽光パネルを設置する場合はカーポートの屋根材は重要なポイントです。カーポートの屋根材にはポリカーボネート板を採用するケースも多いですが、ポリカーボネート板では耐久性が不足するため、太陽光パネルを設置することができません。ソーラーカーポートにする場合、屋根材はガルバリウム鋼板を使用した折板屋根が最適です。折板屋根とは、金属の板を折りたたんだ凸凹のある形状をした屋根です。

ソーラーカーポートのメリット

設置する屋根形状を問わない


太陽光発電には興味があるが、自宅の屋根には太陽光パネルを設置できないというケースがあります。自宅の屋根形状や日当たりが太陽光パネルの設置に向かない場合などです。太陽光パネルは、勾配が急すぎる屋根には設置することができません。(理想的な勾配の角度は30度程度)また著しく日当たりの悪い屋根も、設置すること自体は可能ですが発電効率が悪いためおすすめはしません。自宅の屋根には太陽光パネルを設置できない場合でも、カーポートであれば設置ができる可能性が十分にあります。

自宅の外観印象に影響を与えない


自宅の屋根に設置できないというわけではないが設置したくない、というケースもあります。太陽光パネルを屋根に設置することで外観印象が変わってしまうためです。「スタイリッシュな外観印象を目指したのに太陽光パネルが悪目立ちしてしまう気がする」といった懸念を持つ方も多いでしょう。そういった方の折衷案として、カーポートのみに太陽光パネルを設置するケースも多々あります。

電気代の節約と環境配慮


これはソーラーカーポートに限らず太陽光発電システム全般に言えることですが、電気代の節約や環境配慮になります。特にペットを飼っている家庭など、冷暖房の稼働時間の長い場合には効果が顕著です。また自宅とカーポートの両方に太陽光パネルを設置している場合は、より多くの発電量や効果を期待することができます。

新築時とリフォーム時の注意点

新築時


新築時にソーラーカーポートの設置を決定した場合は、屋根一体型を採用することが一般的です。屋根材と太陽光パネルが一体になっているため、屋根材の耐久性や相性を考える必要がありません。勾配の急なカーポートも少ないため、日当たりに問題がなければ問題はあまり発生しないでしょう。

リフォーム時

すでにあるカーポートにあとから太陽光パネルを設置する場合は、屋根置き型を採用することが一般的です。屋根一体型にする場合は一度既存の屋根材を撤去しなければならず、屋根置き型の方が手間や費用が抑えられるためです。既存の屋根材の上に架台を設置し、その上に太陽光パネルを設置します。ただし、屋根材が大幅に劣化している場合は上に設置ができません。屋根材の劣化状況を鑑みて、屋根一体型の太陽光パネルもしくは新しい屋根材への葺き替えを検討してください。

まとめ

カーポートに太陽光パネルを設置する「ソーラーカーポート」は、自宅の外観に影響を与えず発電できる優れた選択肢です。自宅の屋根の形状や日当たりの問題で太陽光パネルの設置が難しい場合でも、カーポートを活用することで対応が可能です。 ソーラーカーポートは特に新築時に一体型パネルを選ぶことができますが、リフォーム時でも後付け可能な屋根置き型が利用できます。電気代の節約や環境配慮を叶える選択肢のひとつとして、ぜひご検討ください。

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